めたすらいむの舟

メタル/書評を通じて、ものを書く練習を行っています。原則平日朝更新予定。なお、推理\ミステリ小説のネタバレは書きません。

レマルク / 西部戦線異状なし

西部戦線異状なし (新潮文庫)

西部戦線異状なし (新潮文庫)

  • 作者:レマルク
  • 発売日: 1955/09/27
  • メディア: 文庫

レマルク / 西部戦線異状なし のレビューです。

1.作品を選んだ理由

 なんでだっけ?結構前に買ったから忘れてしまったけど、名前だけ知ってて内容を知らない名作!だったからかな。

2.内容

 原作は1929年、ドイツ生まれで自身も第一次世界大戦に従軍したレマルクが戦後に著した小説。反戦的と批判された、とあるが、これは反戦というよりは淡々とした事実が描かれているように感じた。全編に漂う妙な陽気さ(そうでなければ耐えられない現場)と、並行してドラマもなく理不尽に死んでいく人間。凄惨な描写が多く気が滅入る。第一次大戦は人間が初めて経験した総力戦でありテクノロジーの進化が生んだ兵器(戦車とか火炎放射器だっけ?)が大量殺戮を可能にしてしまった戦争だったはずなので、無理もないのか。本作のタイトルは最終版で回収されるが、それが悲哀的で、あぁこれは名作やな…と思った。  

3.感想/評価(★の5段階)

 ★★★★★
 凄い作品であります。ちょっと前のアゼルバイジャンアルメニアの戦闘でもこれを思い出した。

4.どのような人に推奨するか

 戦争を語る前に読んだ方がいいと思います。作品は100年近く前だけど、そこに書かれている内容はTimelessだと思います。