めたすらいむの舟

メタル/書評を通じて、ものを書く練習を行っています。原則平日朝更新予定。なお、推理\ミステリ小説のネタバレは書きません。

V.A / Subdivisions a Tribute To Rush

Subdivisions: A Tribute to Rush

Subdivisions: A Tribute to Rush

  • アーティスト:Various Artists
  • 出版社/メーカー: Magna Carta
  • 発売日: 2005/03/15
  • メディア: CD

カナダのロックバンド Rushのトリビュート盤 その2をレビュー。

1.作品を選んだ理由

 先に紹介したWorking Manが良かったのでこれもリリースされて割とすぐに買った記憶がある。

2.内容

 2005年にやはりMagna Cartaからのリリース。今回はちゃんとジャケットにRushトリビュートと書いてある。良かったね。水栓はSignalsからのインスパイアだろうか。
 同じMagna cartaレーベルだが、参加ミュージシャンは前回とは大幅に異なる。Stuart HammやSebastian Bachは前作に引き続きだが、前作ほどのドリームチーム的なメンツではない。意外なところでAndreas Kisser(Sepultra)やAlex Scolnic(Testament)がギターで参加してたりする。ドラムはMike Manginiなどが務める。
 参加メンバーの影響もあろうが、全体的にメタル度が下がっている。取り上げている楽曲がハードなものが少なめ、というのも影響しているように思う。楽曲は1期(ハードロック期)から4曲、2期(プログレ期)から5曲、3期(シンセ期)から2曲と初期に寄ってはいるものの、Permanent Wavesからの"Different Strings"やCaress of Steelからの"Lakeside Park"など優しめの曲を取り上げていることもあり、ややライトな感触。
 今作は楽曲をアレンジしているケースが多い。カバー・トリビュートなので別にそれ自体はいいのだが、問題はそのアレンジパートが正直に言ってカッコよくなくセンスを感じられないことである。Limelightのイントロなどに顕著な追加インストパートが全体的にイマイチ。シンセサイザーの音もなんだか弱々しい。名曲"The Spirit of Radio"では中間の鉄琴メロディが音を外している(原曲と異なる)のが気になって仕方ない。残念ながら、いい面より悪い面が目についてしまう。

3.感想/評価(★の5段階)

 ★★---
 改めて聞きなおしてみて、やっぱりイマイチだなって思った。

4.どのような人に推奨するか

 あまりおススメはできない。Rushトリビュート買うならWorkingManを買ってくれ。