V.A / Rush:Working Man (Rush Tribute)
- アーティスト:Rush.=Tribute=
- 出版社/メーカー: Magna Carta
- 発売日: 2007/09/03
- メディア: CD
カナダのロックバンド Rushのトリビュート盤をレビュー。
1.作品を選んだ理由
参加ミュージシャンがMike Portnoy
2.内容
もともとは1997年位にMagna Cartaからのリリースだったと思う。ジャケットにRushトリビュートである旨の記載がないのだが、当時この作品はRush側から認められなかったとかなんとか…。
冒頭で触れたように、メタル界隈の有名なメンバーがかなり参加している。Dream TheaterはRushからの影響を公言して憚らない面々なので納得の参加。Mike Portnoyがかなりの曲でドラムを担当する他、James LaBrieやJohn Petrucci
#1~#2は"Working Man"~"By-Tor and the Snow Dog"をメドレー風に繋げたもので、前者はイントロからコーラスまで、後者は中間部のインストセクションからエンディングまで。そのエンディングで一瞬”Anthem”のリフを見せるあたりに愛を感じる。#3のAnalog Kidは原曲の清涼感が減退しかなりメタリックになっているが、Jack Russelの歌唱が素晴らしい。#7 "Anthem"はとにかくMark Slaughterの強烈なハイトーンシャウトに尽きる。#9 "Closer to the Heart"も曲のエンディングでフェードアウトせずに"2112 - Overture"に繋げるあたりが心憎い。#10 "Natural Science"は個人的にハイライト…まぁ原曲が好きなだけという話もあるんだが、演奏も良いし何よりDevin Townsendのボーカルパフォーマンスが凄い。表現力込めすぎで苦手な人もいるかもしれないけど。
代表的なお気に入りを挙げたが、その他も全てレベルが高い。バンド毎に1曲ずつ提供という単純なものではなく、「Rush好きが集まってみんなで1枚のトリビュート作品を作り上げた」という趣があり、この点がよくあるトリビュート作品と大きく異なる。採用されている楽曲は2期(プログレ期)が多いが、メタル界隈に大きな影響を与えたのは1期~2期だろうから仕方ない。それでも3期(シンセポップ期)の"Mission"や"Analog Kid"が取り上げられているのが嬉しい。
3.感想/評価(★の5段階)
★★★★★
トリビュートとしてもレベルが高いし、メタラーのRush入門としても最適。
4.どのような人に推奨するか
参加ミュージシャンで興味持った人、メタル(特にプログレメタル)が好きでRush聞いたことない人におススメ。かなりヘヴィな作りなので、メタル好きでないRushファンが本作をどう思っているかは気になるところ…。