めたすらいむの舟

メタル/書評を通じて、ものを書く練習を行っています。原則平日朝更新予定。なお、推理\ミステリ小説のネタバレは書きません。

体験記:北斎没後170年記念 北斎 視覚のマジック 小布施・北斎館名品展(すみだ北斎美術館)

https://hokusai-museum.jp/modules/Exhibition/

体験記シリーズ。大浮世絵展の流れですみだ北斎館に行ってきた。

1.鑑賞のきっかけ

 大浮世絵展で両国に行ったので、せっかくなのでハシゴ。

2.内容

 場所は両国、江戸東京博物館から徒歩数分で余裕でハシゴ可能な距離。通りの名前も北斎通りと名付けられているんだね。公園の中にあることに違和感を覚えるような、しかし妙に馴染んでいるアルミ張りの特徴的な建物は、プリツカー賞を受賞したこともある建築家 妹島和世さんの設計であるらしい。2016年竣工の新しい美術館デス。

 江戸博物館と比較すると非常に小ぶりな建物、企画展である。先日行った山種美術館くらいかな。1Fは入り口で、実際の企画展は3F~4Fのみ。北斎美術館というだけあって、完全に北斎に焦点を当てた展示。今回の目玉は、小布施(長野県にある、北斎館などの美術館を持ち歴史的遺産に富む町らしい)から来た屋台天井絵の『鳳凰』『男浪』という大判作品。その他は所蔵の作品を展示されていたようである。
 専門館だからかキャプションが非常に丁寧で、画号や落款もつけてくれているのが非常に良かった。どの画号で発表されたものか分かる。私は「画狂老人 卍」で1つの名前だと思っていたけど、昔から「画狂人 北斎」などと名乗っていたんだね。それが老人になったのか…と納得。放蕩孫に困った北斎が魔除け的に書いた肉筆画の展示もあった。

 小さいながらも常設展もあり、近未来と江戸の折衷風なテイストの内装でこちらも北斎の作品を紹介。お栄と絵を描いている北斎(老人期)を再現した人形が非常にリアルな質感でちょっとびっくり。しかもたまに動く…。全体的には小さな美術館なので、1時間くらいの滞在だったかな。

3.感想/評価(★の5段階)

 ★★★★-
 企画展で1,200円。1,600円であのボリュームを誇った江戸博物館と同日に行ったので、小粒に感じた。はしごするにはちょうどいい感じ。

4.どのような人に推奨するか

 北斎特化の美術館なので、比較的ファンの方向けではないかと。

Ex.ギャラリー

外観からは日本画の美術館とは思えんが、それがいい