めたすらいむの舟

メタル/書評を通じて、ものを書く練習を行っています。原則平日朝更新予定。なお、推理\ミステリ小説のネタバレは書きません。

体験記:ブダペスト ヨーロッパとハンガリーの美術400年(国立新美術館)

https://budapest.exhn.jp/budapest.exhn.jp

体験記シリーズ。ブダペスト展に行ってきた。

1.鑑賞のきっかけ

 ちょっと休みで美術館に行こうと思ったんだけど、美術館って大抵月曜休みだよね。そこで月曜開館の国立新美術館へ。

2.内容

 ハンガリー国立美術館の所蔵作品を借り受けてきて展示している、ということがテーマ。何千という作品を所蔵する美術館から借り受けた130点での展示…と聞くとほんの一部のように思えるが、実際に見て回るとキャプションも多くかなりの分量だったと感じられた。ルネサンス期(16世紀頃)から現代(20世紀)に至るまでの作品を時系列×テーマ別で展示している。
 前半(18世紀まで)では宗教画、静物画(17世紀くらいから流行り始めていたらしい)などがあって、こちらはフムフムと見ていたのだが、18世紀以降の第二部ではハンガリー画家作品の素晴らしさにびっくりしたね。一番の収穫は、シニェイ・メルシェ・パールの『紫のドレスの婦人』『ヒバリ』、マルコ・カーロイの『漁師たち』かな。シニェイ・メルシェの2作品は、共に突き抜けるような空の青さと草いきれの緑を持っている。前者ではこれらの要素と鮮やかな対比を見せる紫色のドレスが実に良く映えている。後者は艶めかしく草原に横たわる裸婦が非常にリアリティがあってドキっとする(特にしり!)。後者は「なんの意味もないただの絵を描きたかった」みたいなキャプションがあって、それも良かった。なお、宗教的な意味や象徴性を持たないリアルな裸婦が問題視され、画壇では否定的に扱われたらしい…。『漁師たち』はとにかく黄金色に輝く太陽ですわ。牧歌的な自然風景は同展示内にもあったドービニーに似たようでもあるが、ここまで荘厳な明るさ美しさは初めて。あとはフランスの画家になるけどギュスターヴ・ドレの絵が良かった。女性が逆光の中にいるヤツ。
 財布忘れたので音声ガイドはなし。グッズも特に購入なし。(しおりが無かった。あれば買ったんだけど)  

3.感想/評価(★の5段階)

 ★★★★★
 好きな作品と言えるものがいくつかあっただけで満足。現物の大きさで間近で見れてよかった。

4.どのような人に推奨するか

 テーマが幅広いから誰向けとは言い難いけど、西洋美術好きなら是非行ってみていただきたい。

Ex.ギャラリー

会場内撮影禁止なので、看板だけ!