めたすらいむの舟

メタル/書評を通じて、ものを書く練習を行っています。原則平日朝更新予定。なお、推理\ミステリ小説のネタバレは書きません。

Aborted / Goremageddon:The Saw and The Carnage Done

Goremageddon: the Saw and the Carnage Done/Special Edition

Goremageddon: the Saw and the Carnage Done/Special Edition

ベルギーのデスメタルバンド Aborted / Goremageddon:The Saw and The Carnage Doneをレビュー。

1.作品を選んだ理由

 何度か見たことあったけど、ゴア系だと思って嫌いなので避けていた。今回チャレンジ。ジャケもそんなに怖くないし。

2.内容

 2003年リリースの2ndフル。これはEP "The Haematobic"の2曲とCarcassのカバー1曲を含めて2009年にListenable Recordsから再発されたやつ。クレジットに録音時のラインナップとリリース時のラインナップが載っているが、1人を除いて全員メンバー変わっているのか…

 Gore-mageddonという造語タイトルが最高にアホっぽいものの、やっている内容は意外にも極めて高品質でオーセンティックなデスメタル。非常にクリアでデスラッシュ的な切れ味を持つギターは、デスメタル且つスラッシュメタル的な雰囲気が強い。ゴア感は少ない。ドラムは、SoilworkMegadethへの参加で知られるDirk Verbeurenなのだね。高速ブラストをかましつつも極めてタイトで、シンバルを駆使してフレーズを特徴づけるのが上手い。ボーカルは低音でのガテラルヴォイスから咆哮気味のシャウトボイスを使い分けているが、サウンド的には少し埋もれ気味かも。EP2曲の方がドスが効いていて、ブルデス的にはこっちの方がいい感じ。

 やっていることは結構オールドスクールで、緩急のついたリズムとザクザクとしたリフを中心に構成されたストレートなデスメタル作品。メロディ感のあるギターフレーズもそこそこに登場し、音質も相まって非常に聞きやすい。近い作品は、カバーもしているCarcassの復活作"Surgical Steel"かな(Carcassの方が後だけど)。本作収録の"Carnal Forge"もかなりハマっていて好感度の高いCarcassカバー。ただ、ギターソロの色気は全然本家には及ばないが…マイケル・アモットってすごいんだなぁとか思ってしまった。

3.感想/評価(★の5段階)

 ★★★★★
 聞きやすい!

4.どのような人に推奨するか

 非常に聞きやすいデスメタルなので、初心者にもおススメ。怖いSEとかもないよ。