体験記:ル・コルビュジエ 絵画から建築へ―ピュリスムの時代(国立西洋美術館)
体験記シリーズ。国立西洋美術館の「ル・コルビュジエ展」に行きました。
1.鑑賞のきっかけ
GW10連休の美術館目標の1つ。建築家には明るくないが、著名且つ国立西洋美術館の設計者であることは知っていたので、見に行ってみた。
2.内容
コルビュジエは20世紀前半に活躍したフランスの建築家で、世界三大建築家と呼ばれる1人。その彼が"Purism"(順隋主義)という活動に傾倒した時期の作品を中心とした展示。
普段の国立西洋美術館における企画展との一番大きな違いは、地下の企画展エリアではなく2Fの常設展エリアを使っていること。地下にいるよりも、彼が提唱した「近代建築の五原則」の要素(特に、自由な平面と連続的な窓)や、螺旋形に成長できる国立西洋美術館の設計コンセプトを強く感じることができるので、この趣向は正解。
ピュリズム時期(ピカソ等に代表されるキュビスムに似ている気がするが、こちらは静物・工業品などの構造物の美しさにフォーカスしているようだ)の絵画作品は多数展示されていた。同志であったアメデ・オザンファンやその他にもジョルジュ・ブラック等の作品があった。画家デザインだけでなく、絵も描く人だったんだね。仕事としてではないにしろ、晩年までずっと絵は描き続けていたらしい。
とはいえ、やはり心惹かれるのは建築。世界文化遺産となっているサヴォワ邸やヴァイセンホフ・ジードルングの住宅の模型では五原則を端的・忠実に表現した建築物の姿を見ることができる。工業的・無機質・直線的なデザインがなんとも美しい。物凄い意匠を凝らした絢爛豪華な建築物より、私はこっちの方が好きだな。
他にも、コルビュジエデザインの椅子なんかも展示されていて、これも非常に現代的にスタイリッシュな椅子となっていて、感動した。
3.感想/評価(★の5段階)
★★★★★
国立西洋美術館そのものとのコンビネーションが素晴らしい展示だった。気に入ったのでお土産にトートバッグも買ったよ。
4.どのような人に推奨するか
国立西洋美術館が好きな人は、ル・コルビュジエのことも知るともっと楽しくなると思うよ。私はもっとコルビュジエについて詳しく知りたくなったので、本を買おうと思う。
Ex.ギャラリー
入口すぐのところは撮影OK。採光が綺麗。