めたすらいむの舟

メタル/書評を通じて、ものを書く練習を行っています。原則平日朝更新予定。

体験記:へそまがり日本美術 禅画からヘタウマまで(府中市立美術館)

体験記シリーズ。府中市立美術館の「へそまがり日本美術」展に行きました。
2019年春の企画展です。

1.鑑賞のきっかけ

 同年3月、府中本町駅で本展示のポスターを見たのがきっかけ。地元の美術館だし、テーマは面白そうだし、絶対に行こうと思ってた。

2.内容

 時間を決めず適当に行ったのだが、折よく金子学芸員の展覧会講座が始まる頃だったので、館内回覧前に参加させてもらった。たっぷり1時間半の内容で企画の趣旨と代表的な作品などを語ってくれた。この企画展は府中市美術館史上トップクラスの集客を実現しているとのことで、企画者もびっくりとのことだが納得感はある。「へそまがり」「ヘタウマ」というキーワードはテーマが肩ひじ張らず単純に楽しめるものだ。実際金子学芸員の講座中も何度も笑いが起きていた。ありがとうございました。

 で、本編。Webサイトの以下のコンセプトに沿って振り返ってみる。

  • 日本初!「へそまがり」で美術史を俯瞰する展覧会。
     ヘタウマをコンセプトに集められた絵たちが笑いを誘う。いや、書いている本人は至って真剣なのだと思う(そうでないのもありそう)。西洋画としてアンリ・ルソーも取り上げられていたが、確かに氏もあンまりうまくはない…。確か、美術の教育とかは受けていなくて、独立展(アンデパンダン展)に出品してたんだよね。

  • 破壊力のある作品が勢ぞろい!
     キモイおっさん、よくわからないポーズで股下を除く鶴、へんなおっさん、とぼけたカエル…。ヤバいやつらしかおらんくて草。

  • 「奇想の画家」の作品も多数登場!
     「奇想の系譜」展で見た、伊藤若冲長澤芦雪・曽我蕭白らの絵が取り上げられていた。奇想の系譜展でも見てたから知ってたんだけど、長澤芦雪の「菊花子犬図」にはやられた。カワイすぎ。天才か?    

  • お殿様の絵画、集めました。
     金子学芸員の解説でも結構しっかり触れられていたが、徳川の3代家光と4代家綱による作品群。家光は参勤交代制や鎖国令なんかで日本史にも出てくるが、家綱は全然知らなかった。芸術肌であまり政治をしなかったのかわからないが、とにかくたくさんの絵を描いている。たくさん描いているが、一向にうまくなっている様子がない。でも、その「下手でも書くのが好き」感は何ともほほえましい。本人は下手とすら思っていなかったかもしれない。

 偶然聞けた解説講座も含め、非常に満足度の高い企画展だった。

3.感想/評価(★の5段階)

 ★★★★★
 素晴らしかった。地元の美術館だし、今後は企画内容に関わらず毎回行こうと思った。 日本美術も勉強していきたい。

4.どのような人に推奨するか

 もう企画展は終わっちゃっているので、推奨とかはないです。興味持った人は、Webサイト見てみてください。やっぱりヘンテコで笑える美術って需要があると思うのだよ。またこういう企画があったら行きたい。

Ex.ギャラリー

ポスター。興味を持たざるを得ない。

会場の様子(内部は撮影禁止だった)