東野圭吾 / 仮面山荘殺人事件
- 作者:東野 圭吾
- 発売日: 1995/03/07
- メディア: 文庫
東野圭吾 / 仮面山荘殺人事件 のレビューです。
1.作品を選んだ理由
近所の書店でポップアップされていたため。東野圭吾3冊目というのと、いかにも王道なクローズドサークル的な殺人事件ミステリを読みてぇな、と思った。
2.内容
ポップされていた割に1995年と割と昔の作品であった。友人知人が集まったとある山荘で休日を過ごしていると、そこになぜか銀行強盗を済ませたばかりの逃亡犯が逃亡中の隠れ家としてこの山荘に乗りこんできて、全員が人質に取られる。そんな異常事態の中、ある故人の死亡理由に関する疑念が登場人物の間で膨らんでいき…という、なんというか山荘に集まっただけでも何かしら事件が起こりそうなところに、強盗まで来てしまうというわちゃわちゃした内容です。強盗との生活に慣れるうちに登場人物の緊張感も薄れてきて、監禁状態であるにも関わらずどんどん個人の死に関する内容にフォーカスされていく不思議。
犯人はだれなのかいろいろ想像巡らせながら読んではいたものの…このオチは想像できんかった。犯人がどうとかではなく、もっと別のところでトンデモナイ結末が待っています。ちょっと型破り的ではあるんだけど。まぁ仕掛けがわかったあとだと、作品名や各章タイトルが伏線と言える気がする。
巻末の折原一さんの解説が「私も同じトリック考えてたのに先にハ票されたので嫌いw」な内容でちょっと面白かった。
3.感想/評価(★の5段階)
★★★--
事件の起因となった出来事自体は悲しい内容ではあるものに、全体的に作者の他作品より情動的な部分が薄めなような気がします。喜劇的でもあります。
4.どのような人に推奨するか
まぁ所謂どんでん返しであることは間違いない。事件内容はさておき、オチに騙されたい人どうぞ。