めたすらいむの舟

メタル/書評を通じて、ものを書く練習を行っています。原則平日朝更新予定。なお、推理\ミステリ小説のネタバレは書きません。

Freak Kitchen / (self-titled)

Freak Kitchen

Freak Kitchen

スウェーデンのテクニカル/ヘヴィメタルバンド Freak Kitchen のセルフタイトル作をレビュー。セルフタイトル作なのか、「Ⅲ」なのかよくわからんのだが…。

1.作品を選んだ理由

 Freak Kitchenの手持ちを一通り聞いていくぞ。

2.内容

 1998年リリースの3rdフル。このアルバム最初に聞いて思ったのは、「ポップ度が高いなぁ」ということ。彼らのカタログの中でも実際、かなり軽めの作風になるであろう。#1 "We've Heart it All before"からして、アコースティックギターから始まりヘヴィな低音リフは殆ど顔を出さない一方で、よりキャッチーになって普通の歌モノロック感が増している。曲単体で聞くと全然いいと思うんだけど、1st/2ndのゴリゴリなギターとテクニカルな部分が好きな人には、このアルバムは物足りない感覚を覚えると思う。アコースティックギターの出番は大分増えているのと、ピアノ・マリンバといったその他の楽器も聞こえてきますよ。
 歌メロとコーラスがかなり強く前面に出ているので、歌モノとしてはこれまでの1st/2ndよりも全然評価できる。#1のほか、#3 "Michael and The Syndrome"とか、#11 "Tiny Little Second"とかわかりやすくて、ちょっと哀愁感のあるコーラスがあってええやんと思う。それに、ヘヴィリフや複雑なリズムが減ったとは言え、テクニカルなギターソロとテンションの効いたリフ/コードワークは健在。ヘヴィさの代わりにこれだけメロディが充実しているなら文句ない。

3.感想/評価(★の5段階)

 ★★★★★
 実は個人的にこのバンドにおけるヘヴィ要素はあんまり重要じゃないので。好きな曲は多い。

4.どのような人に推奨するか

 この作品は多分一番ポップでテクニカル度は低いので、一番メタラー向けではないと思われる。むしろメロディックロック好きに推奨します。