めたすらいむの舟

メタル/書評を通じて、ものを書く練習を行っています。原則平日朝更新予定。なお、推理\ミステリ小説のネタバレは書きません。

Brodequin / Instruments of Torture

Instruments of Torture

Instruments of Torture

アメリカのブルータルデスメタルバンド BrodequinよりInstruments of Tortureをレビュー。

1.作品を選んだ理由

 最近自分の中でデスメタルブームなので。これは相当昔にAmazonで買った。調べたら2006年に買ってた。

2.内容

 2000年リリースの1stフルで、手持ちはUnmatched Brutality Recordsからボーナス2曲を付加して2003年に再発されたもの。バンド名のBrodequinはフランス語で中世に存在した拷問手法が由来らしい。英語版Wikiしかないので、ざっくり和訳してみる。

Brodequinは中世に使われた拷問手法の1つ。被刑者はベンチに座らされ、固く細い木板で両足の内側と外側を挟まれ、これをロープで強烈に締め付けることでサンドイッチにする。さらにその足と板の隙間に木の楔を叩きつける。被刑者の骨が破裂したり骨髄が漏れ出すような影響を引き起こす。

 怖すぎませんかね…。ジャケットも拷問そのものだし、アルバム名も「拷問器具」である。どんだけ拷問好きやねん。
 サウンドの説明。低音高音が強調されヘヴィ且つささくれだった生っぽいギターは、調性の薄いチェーンソーリフとリズミックな超低音の刻みリフを繰り出す。ドラムはややスコスコしたサウンドで、主としてファストなブラストビートで構成されるリズムで曲を推進する。相当な速さ。ボーカルは歌詞を聞き取ろうとも思えない超低音のガテラルボイスで、ヴィーヴィー言ってます。
 曲は2~3分で短くまとまっているが、その中でもファスト一辺倒とはなっておらず、要所要所でキメやテンポチェンジ・ミドルパートを織り交ぜてくるので、作曲的には結構工夫しているような印象。所謂ギターソロは存在しないです。リフだらけ。
 総じての感想は、とっても病的で暴虐的で無慈悲なブルータルデスメタル。ポップな要素ゼロ。 

3.感想/評価(★の5段階)

 ★★★★★
 …なのだが、それがいい!ボーカルギタードラムのすべてが低音にフォーカスしまくったサウンドは、長々聞いているとなんだか気分が悪くなってくる(褒め言葉)。

4.どのような人に推奨するか

 ファストなブルータルデスメタル好きはいっときましょう。