めたすらいむの舟

メタル/書評を通じて、ものを書く練習を行っています。原則平日朝更新予定。なお、推理\ミステリ小説のネタバレは書きません。

Yattering / Murder's Concept

 

Murder's Concept

Murder's Concept

 

 ポーランドデスメタルバンドYattering / Murder's Conceptをレビュー。

  

1.作品を選んだ理由

 購入は相当前なので仔細は思い出せないのだが、#8 Anal Narcoticをどこかで聞いて、出だしの細かい不協和音でハモるリフに恐怖を感じたのがきっかけ。

 

2.内容

    2000年リリースの2nd。曲順からすると、手持ちのはSeasons of Mist盤。Relapseからのリリースもあったようだ。

 細かいドラミングと複雑な曲展開・テンポチェンジで魅せるテクニカルデスメタルと言える。ギターリフそのもののテクニカルさや細かさではなく、リズムや曲作りの方でテクニカルさを出している。基本的にはハイテンポで進む展開が多いが、徹頭徹尾ブルータルというわけではなく、空白を生かすような聞かせ方をしたり・変拍子で不気味なリフを刻んだりするパートもあり。ギターソロも結構決めてくる。ヴォーカルは輪郭のある低音デスヴォイスを中心に、エフェクトかかったダミ声・高音喚きなどの様々なサウンドを聞かせる(エフェクト声は好きではないが…)

 サウンドは高品質。ギターは、スラッシュメタル風とも感じられる、棘のある感じのディストーション。ドラムはカチカチと精密でややマシーナリーな印象も。同郷だからそう思うだけだと思うけど、VaderやDecapitatedに近しい音の感覚(と思って調べたら、これらのバンドのマスタリングを手掛けたこともある方のプロデュースだそうで)。あくまでサウンドの話で、音楽的にあまり似てるとは思っていないです。

 

 

 3.感想/評価(★の5段階評価)

 ★★★--

 気に入っている曲はあるし高レベルでまとまっているとは思うが、個人的にあまりボーカルが好みでないのが惜しい。

 

4.作品をどのような人に推奨するか

 テクニカルかつ突進力・暴虐性のあるデスメタル好きにはおススメできます。ジャケ怖い。