1349 / Hellfire
- アーティスト: 1349
- 出版社/メーカー: SPINE
- 発売日: 2016/12/16
- メディア: CD
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ノルウェーのブラック/スラッシュメタルバンド1349のHellfireをレビュー。
1.作品を選んだ理由
1349紹介の続き。
2.内容
2005年リリースの3rdフル、Candlelight Recordsから。引き続きメンバーも変わらず短いスパンでのリリースであり、創作意欲が旺盛であることがうかがえる。
相変わらずブラストビート全開の超ファストなブラックメタル。サウンドはさらに分離が良くクリアになってきていて、ドラムが硬質でスッキリタイトなサウンド。ギターは2nd "Beyond the Apocalypse"に近いといってよいブ厚い歪みで、メロディアスな和音を用いたトレモロかき鳴らしリフがかなり顔を出すようになっているので、前回高まったスラッシュ成分が少しブラックメタル側に揺り戻しがあったかな?という感覚。全体的には2ndの延長にある、超高速なスピード感と良質なメロディを持ったリフに彩られた魅力度の高い作品になっている。
冒頭からブラストビート全開に邪悪なメロディで展開するトレモロリフを被せた#1 "I Am Abomination"で掴みは非常によろしい。#3 "Sculptor of Flesh"は前作譲りのスラッシュリフ・スラッシュビートが聞ける押せ押せの曲。この辺は本当にこのバンドに求める部分であり、要求事項に対して素晴らしい回答を出してくれている。
一方で#6 "From The Deeps”あたりからはスロー~ミドルでゆったり展開するようなパートを持つ、ランニングタイムが長めの曲が配されている(曲の途中でやっぱり高速パートは入るのだけど)。そしてラストを飾る #8 "Hellfire"は、きっと彼らとしてもアイデアとして浮かんだ以上やりたくてしかたなかったであろう、「13分49秒」の曲。といっても、前半2分はイントロだったり、その中身はそれまでの曲調から大きく外れるものでもないので、どちらかというとコンセプトありきでやってみたかったのでしょうな。
3.感想/評価(★の5段階)
★★★★★
個人的な好みとしては1st/2ndの方が僅差で好きだが、これもファストブラックの名盤!
4.どのような人に推奨するか
ファストで暴虐的な熱いブラックメタルを聞きたい人。最初に1349に入る人が手に取るなら、2ndかこの3rdがいいと思うので、是非どうぞ。