Wormrot / Voices
シンガポールのグラインドコアバンドWarmrotのVoicesをレビュー。
1.作品を選んだ理由
忘れたけど、浅草デスフェストで知ったんじゃなかったかな。知らずにライブで聞いて、あまりにかっこいいもので会場で即買っていった記憶がある。
2.内容
2016年リリースの3rd。Earacheからのリリース。20曲27分のグラインドコアなのだが、リフの多彩さとフックが素晴らしい。基本的には低音でザグザグとしたリフではあるのだが、コード感・メロディ感のあるリフが非常に新鮮(#2 Hollow Rootsなどは顕著で、最初のリフはブラックメタルみたいな荒涼感がある)。だからといって落ち着いた印象というのは全くなく、グラインドコアとしての攻撃性は非常に高い。ブラスト以外にも変則拍子のリズムや高速ツービートもあり、テンポチェンジ・ストップ&ゴーで飽きさせない。ボーカルは低音でのグロウルと、デスメタル的な咆哮の両方を使いこなし、とても曲に合っている。
1曲1曲がちゃんとアイコニックであり、すべてカッコいい。グラインドコアの範囲内で多彩な表現を用いて曲に緩急をつけており、全体としてはものすごい疾走感がありながら飽きずに一気に聞きとおさせる力がある。音質も演奏もパワーがあり且つ機械的な感じもなく、非常によい。
3.感想/評価(★の5段階評価)
★★★★★
これは本当におススメです。1st, 2ndも欲しい。
4.作品をどのような人に推奨するか
エクストリームミュージック好きには基本的にお勧めしたい。100%突撃のみのグラインドコアを聞きたい人にはダルい部分があるのかもしれないけど、曲の良さを求める向きにはとても良いと思います。