めたすらいむの舟

メタル/書評を通じて、ものを書く練習を行っています。原則平日朝更新予定。なお、推理\ミステリ小説のネタバレは書きません。

法条遥 / リライト

リライト

リライト

法条遥 / リライト のレビューです。

1.作品を選んだ理由

 全然知らずに買ったので、理由はレーベル(ハヤカワ文庫JA)と表紙です。あと、薄手で読みやすそうだと思った。

2.内容

 2012年の作品で、こちらは2013年にハヤカワ文庫JAからリリースされたもの。『リ-』4部作シリーズの1作目。中学生たちとその10年後の世界を舞台として繰り広げられるタイムリープもの。解説にもある通り、めちゃくちゃ面倒くさい。それは作中の構造もそうだし、作中人物の行動も大変に面倒くさい(別に悪い意味ではなく、やってることが大変ダナーということ)。もともとホラーを書いていた人だからか、作中に漂う不気味な雰囲気、解答編の破滅に向かう様子、後味の悪いエンディングと、端々にホラーっぽさは感じられる。オチはつくが、物事は何も解決(好転)しないという感じの作品ではあるんですが、個人的にはアリです。  

3.感想/評価(★の5段階)

 ★★★★-
 湊かなえさんみたいな読み味だなと思った。

4.どのような人に推奨するか

 グロテスクなこわさではないですが、ホラー味だったり理不尽だったりするイヤなSFです。そういうのに食指が動く方に。内容が面倒くさいだけで、文章は読みやすいです。