野崎まど / know
野崎まど / know のレビューです。
1.作品を選んだ理由
ハヤカワの日本SF作品ではよく見かけるお名前でしたので、読んでみたよ。この作者を読むのは1作目。
2.内容
2013年の書き下ろし作品で、ハヤカワ文庫JAからのリリース。情報アクセス端末である電子葉が埋め込まれることが義務化された近未来日本が舞台。脳内でwebアクセスが瞬時に行えるため、「知っている」の言葉の定義は「もともと知っていた」「今調べて知った」の両方の意味が含まれ、区別の必要がなくなった。そして情報へのアクセス許可は人間のランクによって分類・差別化されている、というそんな世界観です。
個人的には、主人公がスーパーエリートだったり、キーパーソンが美少女中学生だったり(しかも主人公と仲良し(婉曲)になってしまうという…)、暗号解読への道があまりにかぼそかったりと、終盤で繰り広げられる天上の会話やその目的がどうにも理解できなかったり(これは理解できないこと自体が表現とは分かっていても)、そういった節々が悪い意味で目についてしまってイマイチ没入できなかったかなという感じ。内容は非常に読みやすくはあった。
3.感想/評価(★の5段階)
★★★--
総論としてはふつう。
4.どのような人に推奨するか
ヘヴィかライトかと言われれば、ライトなSFだと思います。マシンガンの弾丸の雨を、少女がダンスしながら避けるような感じです(これは作中にあるシーン)。