めたすらいむの舟

メタル/書評を通じて、ものを書く練習を行っています。原則平日朝更新予定。なお、推理\ミステリ小説のネタバレは書きません。

有栖川有栖 / 46番目の密室 [新装版]

有栖川有栖 / 46番目の密室 [新装版] のレビューです。

1.作品を選んだ理由

 所謂本格ミステリ、というか新本格でよく名前が挙がるが読んだことなかったので。これが1作目。

2.内容

 原著は1992年発表で、こちらは2009年に新装版としてリリースされた講談社文庫バージョン。新版が出ている場合は新版が欲しくなりますね。著作の中ではかなり初期の作品群に位置する。
 たくさんの密室トリックを発表してきた推理小説家が別荘で殺される。孤島モノ・館モノではなく、建物そのものはフツーの建物で、刑事さんも出てくるオープンなミステリ。ひたすら主人公の日村と有栖川(作者と同名の登場人物…が出てくるんですね)が手がかりの収集と推論を重ねていく、論理的なミステリです。読みやすい平易な文体で、ベローチェで3時間くらいで読了したんだけど、すごく印象に残ったわけではないかなぁ。派手さや情緒に欠ける一方で、現実的な内容です。

3.感想/評価(★の5段階)

 ★★★--
 ミステリ小説は論理的に解明されて欲しいが、フィクションならではの大仰さも欲しいなぁというのが自分の趣味。

4.どのような人に推奨するか

 論理的で本格的なミステリを読みたい方。