筒井康隆 / ロートレック荘事件
1.作品を選んだ理由
帯に釣られました。「未読のあなたは幸せだ。ネタバレ厳禁!驚愕のトリック」
2.内容
原著は平成2年だから1990年かな。新潮文庫からは1995年に出た模様。プロローグと本編(2章以降)で視点が異なるが、原則は一人称視点で進むミステリ小説。トリックの作りこみはスゴイが、裏表紙の通りメタ的(高次元)なトリックで、犯人がではなく、作者ががんばった類のもの。解決編の説明や動機はやや期待外れか。種明かしが詳細に過ぎるというか、「このページのこの会話の意味はこういうことだったんだよ」と延々説明されるので、そこがしんどいというか、カタルシスがなかったです。
3.感想/評価(★の5段階)
★★---
うーん。骨子は分かったが、それが面白かったかと言うと。
4.どのような人に推奨するか
「驚愕のトリック」で密室トリック等を期待するとちょっと違うかなと思うので。「メタミステリ」でいるという点に留意してお手に取ってください。