めたすらいむの舟

メタル/書評を通じて、ものを書く練習を行っています。原則平日朝更新予定。なお、推理\ミステリ小説のネタバレは書きません。

The Faceless / Autotheism

 

Autotheism

Autotheism

 

アメリカのプログレッシブデスメタルThe FacelessのAutotheismをレビュー。

 

1.作品を選んだ理由

 事前情報なし。立川ディスクユニオンメタルコアコーナーに置いてあったのでなんとなく。調べてみると、プログレデスということで、あまり詳しくないが買ってみた。

 

2.内容

 2012年リリースの3rd。技術と複雑さを先鋭化しかBraindrill系なのか、幽玄な雰囲気で曲を聞かせるOpethやCynic系のどっちなのか知らずに買ったが、少なくともこのアルバムは後者。

 ピアノやストリングスを交えつつ、ミドルテンポでギターが不協和音や浮遊感のあるリフ・メロディを紡ぐパターンが多い。歪んだディストーションとツーバス・ブラストを組み合わせたデスメタルパートもあるかと思えば、アコースティックなギターとクリーンなヴォーカルによる静謐なパートもあり(OpethよりはポーランドのRIversideっぽい感触かな)。両方を組み合わせた、ブラスト+クリーンヴォーカルパートもある。

 リズムやギターフレーズで難易度の高いことはやっており、1曲の中で様々に展開するものの、総じて曲は聞きやすい。高速・ハイテンションな曲はあまりなく、デスメタル成分は要素として使っている感じ。デスヴォイスとクリーンボーカルの出番は半々くらい。

 音質はクリアで何の問題もなし。2000年代以降の高品質に作りこまれたメタルサウンドといった感じ。

 

 3.感想/評価(★の5段階評価)

 ★★★★-

 抒情系プログレッシブデスとしては非常に高品質だと思います。個人的にはデスメタルとしてではなく、AndromedaとかDrean Theaterのようなテクニカルメタルの感覚で聞いている。

 

4.作品をどのような人に推奨するか

 プログレメタル好きには刺さると思います。(ガチのデスメタルファンは買わなくていいです)