阿辻哲次 / タブーの漢字学
阿辻哲次 / タブーの漢字学 のレビューです。
1.作品を選んだ理由
京都の漢字ミュージアムに行ったときにお土産で買いました。
2.あらすじ(内容)
言い換え・性・死・名前に関するタブーの歴史を解説。
女房言葉の言い換えで「しゃもじ」「ひもじい」の言い換え(伏せ言葉)は面白かった。食に関する言葉を恥ずかしいものとされ、「ひだるい⇒ひ〇〇い」と伏せ、そこが「文字(もじ)」という言葉に置き換わった結果が「ひもじい」である。同様に「杓子⇒しゃ〇〇⇒しゃもじ」。
名前については、中国における名前の「避諱」の文化。皇帝など身分が高いものの漢字はあらゆる文書に使えないことから、辞書も含め欠筆されたり文字が置き換えられたりという話。
こういった内容が各章で語られる。
3.感想/評価
★★★★-
漢字・中国語のエキスパート(研究者)が書いた本で、学術文庫でありながらも、内容は卑近で親しみやすい内容が多い。表現も平易で、トリビア的に面白く読める。
4.どのような人に推奨するか
雑学好き、言語・言葉が好きな人には結構刺さるのでは。