めたすらいむの舟

メタル/書評を通じて、ものを書く練習を行っています。原則平日朝更新予定。なお、推理\ミステリ小説のネタバレは書きません。

古川裕倫 / 入社1年目から身につけたいビジネスマナー以前の社会人の心得

古川裕倫 / 入社1年目から身につけたいビジネスマナー以前の社会人の心得 のレビューです。

1.作品を選んだ理由

 図書館で時節柄「新入社員に向けた特集」をやっていた。嫌いなタイプの本だろうなと思いつつ、手に取ってみたもの。自分は新入社員~若手とは言われない年次になってしまったが…。

2.内容

 2013年作。新入社員~若手を対象に、仕事(のみならず仕事に関わる生活)に対するマインドを心得集として紹介するもの。前提として、著者が商社(三井物産)で営業をしてきた体験がベースにあることは抑えておく必要があると思う。
 上司も人間であり感情がある・気配りをする・上司への報告の重要性・会議では発言するべき・知ったかぶらない(知らないことは知らないという)などといった一般的な部分は、目新しいものでもないがよいだろう。
 会社には何もなくても30分以上前に出社・飲み会や社内イベントには参加する・幹事を必ずやる・最初の1杯は時短のため問答無用でビール・飲み会の翌日は二日酔いで午前中何もできずトイレに籠っていようが出社すべき、といった項目はまったく共感できないし、部下にやってほしいとも思わない。営業職とシステム屋の違いといえばそれまでかもしれないが、こういう心得を持つべき会社・シチュエーションがなくてよかったなと思うばかり。

3.感想/評価(★の5段階)

 ★★---
 この手のマナー本はいろいろあると思うけど、参考にできる部分だけ参考にすればいいでしょう。会社・社会は一様ではないので、逆に「これは違う・合わない」と思う部分は参考にしなくていい。

4.どのような人に推奨するか

 テーマ的に新入社員~若手を対象としているが、別に推奨はしない。旧態依然の商社・営業では大いに参考になるのかもしれない。冒頭書いたが、著者の背景を踏まえてつまみ読みする分にはよいかも。