めたすらいむの舟

メタル/書評を通じて、ものを書く練習を行っています。原則平日朝更新予定。なお、推理\ミステリ小説のネタバレは書きません。

Symphony X / Twilight in Olympus

Twilight in Olympus

Twilight in Olympus

  • アーティスト:Symphony X
  • 発売日: 1999/03/23
  • メディア: CD

アメリカのプログレッシブパワーメタル、Symphony X / Twilight in Olympusをレビュー。

1.作品を選んだ理由

 最近Symphony Xばかり聞いていますシリーズ。この作品だけは大昔に買って持っていたので聞いたことがあったのだが、当時は特にピンとこなくて聞いていなかったのだ。Dream Theaterは大好きだったのにね。

2.内容

 1998年に日本のZero Corporationから(同年にInside Out Recordから)リリースされたバンドの第4作。ジャケットが物凄いギリシャ神話アピールをしてくるが、多分内容はそこまでギリシャ神話ではない。Orionという曲はあるけど。このジャケットデザインは、Dream Theaterの"Images and Words"や"Awake"を手掛けたのと同じ人らしいですね。(Dan Muro氏)

 冒頭にも書いたけど当時は地味でピンとこないなぁーとか思って全然聞かなかった。ネオクラに興味がなかったからかもしれないが…。#1 "Smoke and Mirrors"はイントロだけであんまり盛り上がらない疾走曲だなぁとか思ってた。今もその感想自体はあんまり変わらないんだけど、Symphony Xの真骨頂は多彩な展開を見せるエピック曲にあるということがわかると、本作の印象が結構変わる。
 本作はスピード感のある曲が少なく、やや長尺で展開が多めな曲が多いです。疾走曲っぽいのは#1と#4 "In the Dragon's Den"くらいかな。それよりは、長尺曲の出来の良さを挙げたい。本作最長の13分を誇る大曲 #4 "Through the Looking Glass"、2nd~3rdっぽい雰囲気を残すミドルパワーメタル曲の#6 "The Relic"、ヘヴィでダークでプログレメタルな#7 "Orion - The Hunter"、イントロから露骨な和音階に琴を取り入れ、テーマも雪女な#8 "Lady of the Snow"(ちなみに楽曲全体を聞くとそんなにベタベタに和音階な曲だなぁとは思わないです)と、後半にいい感じの楽曲があるイメージです。
 個人的には前作の楽曲の充実ぶりには及んでないなと思いますが、エピック曲の強化が図られた良作です。  

3.感想/評価(★の5段階)

 ★★★★-
 前作と比較するからだけど。楽曲はイイもの揃ってます。

4.どのような人に推奨するか

 3rdをよりエピックな方向に伸長させた内容なので、プログレメタラー向けになりました。ただし、この作品を聞くのは3rdを聞いて気に入ってからでも別にいいと思います。逆に本作から聞いて3rdに遡るのもいいですが、最初に聞くならやはりバランスの取れた3rdかな?