めたすらいむの舟

メタル/書評を通じて、ものを書く練習を行っています。原則平日朝更新予定。なお、推理\ミステリ小説のネタバレは書きません。

折原一 / 耳すます部屋

耳すます部屋

耳すます部屋

折原一 / 耳すます部屋 のレビューです。

1.作品を選んだ理由

 なんかミステリを読みたくて、そういえば以前と『倒錯のロンド』って読んだけどどうだったかなぁと記憶もあいまいなままブックオフで購入。

2.内容

 原作は2000年の単行本で、講談社文庫から2003年に文庫発売された短編集です。書かれた年代は90年代ということになりますかね。登場人物の描写は確かに90年代臭い。
 舞台は現代でありとても日常的な風景。コンテンポラリーなホラー要素のあるミステリです。1つ1つの短編に仕掛けがあるということは分かる。例えば本書1作目だったら、主人公(お母さん)が娘の友人を刺殺したと思わせる描写をしておいて実は…というオチが待つ。しかし、まぁなんというか悪くいうとそれだけ。淡々とした文章なのは好き好きだからいいとして、登場人物がその舞台を説明するための装置という感じで生きている感じがしない。「ここがオチですよ!」とアピールする傍点もうっとおしく感じる。
 文章自体は平易で読みやすく10編読み通しましたが、読んでて楽しくはなかったです。読後の感想も他に特にないです。  

3.感想/評価(★の5段階)

 ★★---
 うーんこの作者とは合わない気がしてきた。

4.どのような人に推奨するか

 特にないかな。