Symphony X / Damnation Game
- アーティスト:Symphony X
- 発売日: 2010/05/25
- メディア: CD
アメリカのプログレッシブパワーメタル、Symphony X / Damnation Gameをレビュー。
1.作品を選んだ理由
最近Symphony Xばかり聞いていますシリーズです。
2.内容
1995年にInside Out Recordからリリースされたらしいバンドの第2作。日本ではやっぱりZero Corporationからリリース。ボーカルにラッセル・アレンが加入し、今に連なるバンド体制がここで基本的に整ったことになります(後でベースが変わるけど、基本的にはメンバーチェンジは少ないバンドのようだね)。前作に比べて音質も大分向上したと思います。
楽曲はコンパクトに、焦点が絞られた形に進化した。#3を除けば4~5分の曲でまとまっているという点もあるが、別に1stもそんなに長い楽曲が多かったわけではない(7分と12分があるけど)ので、楽曲構成がわかりやすくなったということなのかもしれないね。ボーカル・ギター・キーボードを中心とした素晴らしいメロディに彩られた楽曲の数々。
ソロプレイに限らず、リズム的に変則的な拍子が頻出するのもプログレメタラーには大変嬉しく、技巧的な面でも満足。RushとかDream Theaterに慣れている耳にはどうしてもドラムスが地味で平坦に聞こえるのが少し物足りない、楽曲自体がいいのでそのうち気にならなくなった。
やはり、冒頭2曲が好きだなぁ。#1 "Damnation Game"の速弾きギターメロディとチェンバロのコンビネーションによるクラシカルで疾走感のあるイントロでいきなりテンションMAXである。その後はスタンダードな疾走メタルで、所謂サビも若干地味なので、イントロが最高潮という説まである。と言いつつ、ブリッジでテンポチェンジしたりシアトリカルなコーラスが入ったりと、魅力的なフレーズが満載である。うーん素晴らしい。続く#2 "Dressed To Kill"は3拍子のヘヴィリフを織り交ぜたミドルテンポの楽曲だが、サビメロがキャッチーで印象的。Could you feel sympathy or pain?のとこね。
コロコロと複雑に展開する#3 "The Edge Of Forever"、タイトル通りの怪しげなメロディとムードが魅力の#6 "The Haunting"あたりもいいです。ギター中心の楽曲が多いんだけど、キーボードのピアノサウンドが曲に彩りを加えていて、かなりの重要度を占めておりますね。
しかし。こうやってちゃんと聞くといい曲いっぱいあるのに、どうも一聴した印象は地味というか平坦に聞こえてしまうのはなぜなんだろう…。
3.感想/評価(★の5段階)
★★★★★
サイコー。3rdの方が好きだけど、かなり充実している。10曲47分というコンパクトさも良い。
4.どのような人に推奨するか
前作同様、クラシカルなメロディと複雑な曲展開やフレーズが好きな人におススメ。初期Symphony Xの代表作の一つだと思う。このバンド聞いたことない人は、この作品か次の作品(3rd)から入るのが良いです。