めたすらいむの舟

メタル/書評を通じて、ものを書く練習を行っています。原則平日朝更新予定。なお、推理\ミステリ小説のネタバレは書きません。

Riverside / Wasteland

Wasteland

Wasteland

  • アーティスト:Riverside
  • 発売日: 2018/09/28
  • メディア: CD

ポーランドプログレッシブメタル、Riverside / Wastelandをレビュー。

1.作品を選んだ理由

 Pain of Salvationの新作(Panther)を買ってから、ダウナーなプログレメタルブームが来てるんですよね。そこでこのバンドの目下最新作であるところの本作品を買ってみたよ。

2.内容

 2018年、この手の音楽がお得意のInside Out Recordsからリリース。デビュー時からずっと一緒にやってきた盟友Pitorが2016年に心不全で若くして亡くなってしまったとのことだが、残されたメンバーで制作した7枚目のフルアルバムがこちら。

 まずまともにこのバンドを聞くのは、1st『Out of Myself』2nd『Second Life Syndrome』以来の久しぶりということになるのだが、音楽的な特徴としては郷愁感ある幽玄なメロディとコーラス、変拍子を絡めたロックサウンドをベースにアコースティックギターの多用とピアノ・電子音を様々に組み合わせたアレンジ、まるでバイオリンかのような美しいトーンによる情感的なギターソロなどがあると思っていて、その点は変わりがありませんね。プログレ化した『Pale Communion』以降のOpethにかなり感触が近いのではないかと思います。リードボーカルの声質も似ているような。あんまりメタルって感じがしないところも一緒だね。  さて、Opethの方は生粋のプログレというか、結構ホラーだったりサイケデリックっぽい要素が出ていると思うのですが、こちらのRiversideはそういった要素は殆どなくて、あくまで美しいメロディラインが中心になっているというのがポイントではないかと思いますね。憂鬱でダウナーではあり、アップテンポな曲は全然ないのだけれど、優しく美しい楽曲が染み入ります。ギターリフもシンプルながら印象に残るものが多いです。そこがイイよね。  

3.感想/評価(★の5段階)

 ★★★★★
 途中の作品聞いてないからあれだけど、これ結構過去最高傑作なんじゃないの?とにかくメロディがいいよ。かなりリピートしてます。

4.どのような人に推奨するか

 憂鬱で美しいボーカルメロディ、変拍子とそこそこのヘヴィギター、情熱的なギターソロ…この辺の要素を完璧に備えた素晴らしい作品。メタルさやテクニカルさに期待するとちょっと違うが、そうでなければ激おススメ。Opethに加え、Porcupine TreeやPain of Salvation的な感触もあると思いますよ。