島田荘司 / 完全改訂版 斜め屋敷の犯罪
島田荘司 / 完全改訂版 斜め屋敷の犯罪 のレビューです。
1.作品を選んだ理由
『占星術殺人事件』だけ読んだことがあって。序盤のしんどみを除けば、大変テンポよく面白かったので、御手洗潔の三大傑作と言われるらしいこちらを読んでみる。
2.内容
原作は1982年で、完全改訂版は2008年に出た模様。こちらはその文庫化で、講談社文庫から。珍妙な屋敷が舞台で、建物の構造を見返しながらでないとどこで何が起きているか分からん。主役が遅れてやってくるというか、御手洗潔が出てくるのが物語も中盤を過ぎてからなので、序盤は結構地味地味している。来て早々頭のおかしい大言壮語を打つあたりはやはり読んでいて楽しい。いやぁーキャラクター性が高いですわ。ネタバレみたいになるが、根幹となるトリックは奇想の類というか、大げさ且つ難易度高すぎて草!と思った。もっと楽でバレないやり方はいくらでもありそうだが、エンターテインメントはこれでいいんだよ!という感じ。よく成功したもんだ。トリックを想像できないという意味では完敗です…。
3.感想/評価(★の5段階)
★★★★-
御手洗潔のキャラクターとぶっとんだトリック。御手洗潔が出てくるまでが長いかなーというところ。
4.どのような人に推奨するか
変な館と大がかりトリックが好きな方にどうぞ。