めたすらいむの舟

メタル/書評を通じて、ものを書く練習を行っています。原則平日朝更新予定。なお、推理\ミステリ小説のネタバレは書きません。

津村記久子 / ポトスライムの船

ポトスライムの舟 (講談社文庫)

ポトスライムの舟 (講談社文庫)

津村記久子 / ポトスライムの船 のレビューです。

1.作品を選んだ理由

 芥川賞ということで名前は存じておった。偶々本屋で目に入ったので、読んでみたよ。本ブログのタイトル元ネタだよ。

2.内容

 2009年の芥川賞受賞作。本書は『ポトスライムの船』『十二月の窓辺』の2中編を含む講談社文庫版。400円って安。『ポトスライムの船』って、ポトス/ライムだったんやな…ポト/スライムだと思ってたよ(あほ)。時間を切り売りして特に目的もなく働く主人公が世界一周旅行=年収を貯めてやろうと思うところから始まる話。なんというか、お金を貯める日々で特筆すべきことが発生しない。いや、本人が倒れたりする事件はあるんだけど、それすら淡々と描かれる感じ。『十二月の窓辺』は作者の実体験が入ってるのか、職場でお局に罵倒される主人公が不憫でツラい…。

3.感想/評価(★の5段階)

 ★★★--
 うーん、あんまり良さが分からず。解説では文学的な技巧の高さが際立っているとのことだが、素人には何とも。

4.どのような人に推奨するか

 作者は会社勤めをしながら書いていたこともあり、2作とも会社が舞台。どちらかと言えば、会社勤めで働く人にフィットするのではないかな。