トニー・ペロテット / 古代オリンピック 全裸の祭典
- 作者:トニー・ペロテット
- 発売日: 2020/01/07
- メディア: 文庫
トニー・ペロテット / 古代オリンピック 全裸の祭典 のレビューです。
1.作品を選んだ理由
本屋でタイトル買い。まぁ東京オリンピックイヤーだから…という理由が大半だな(この本を買った後にオリンピックが延期になったわけだが)。
2.内容
2004年作『驚異の古代オリンピック』を2020年に河出文庫から文庫化したもの。訳者は矢羽野薫さん。2004年はアテネオリンピックの年、古代オリンピックと言えばギリシア・アテネなので、やっぱりオリンピック需要で書かれた本なんだろうか。
作者は研究者ではなくジャーナリスト。この本の性格はそれを反映したものになっていて、もちろん古代オリンピックとは何かとか、成り立ちとかの基本は抑えつつも、イマジナリーな紀行文(言い方を変えればやや妄想)として書かれているパートが非常に多い。そこは好みが分かれるところかもしれないかな。「まるで見てきたように書いてるなぁ」と思ってしまった部分もある。ただ、これはそういうスタイルの本というだけで、当時のオリンピックを紙面上に再現して身近に感じさせるという意味では別に間違った姿勢でもないだろう。神話との関連性や近代オリンピックとの関連性なども語られ、なかなか勉強になる。当たり前だけど「近代五種」って、「古代五種」になぞらえたものだったんだね…何が近代なんだろうとか思ってたわ。
3.感想/評価(★の5段階)
★★★★-
と言うように、なかなか勉強になる。よかった。
4.どのような人に推奨するか
古代ギリシアの神話・歴史好き向けです。