小松左京 / 復活の日
- 作者:小松 左京
- 発売日: 2018/08/24
- メディア: 文庫
1.作品を選んだ理由
ここ最近のコロナ騒ぎで話題図書になってたので買ってみた。
2.内容
1964年作で、本書は2018年に角川文庫から文庫化。内容はポストアポカリプスモノというか…人類滅亡及び人類滅亡後の世界が舞台。致死率が極めて高く感染力も異常に強いウイルスが蔓延し人類を絶滅させる…ウイルスが唯一到達しなかった南極を除いて。
前半はやや冗長に感じるところもあった(科学的なパートはやや飛ばし読み)が、徐々に日常がウイルスに浸食されつつも誰もそれと気づかない、そして気づいたときにはどうしようもないところまで来ているという、作中中盤5月~6月の描写あたりから一気にのめりこんでいった。そして南極に残された全人類1万人による生存戦略と、前史(人類滅亡以前)の置き土産である核システムをめぐる対応、そしてタイトルにある「復活の日」まではあっという間。
これが1964年!?書いたときの年齢も30代前半だろうに、この知識量と筆致はスゴイ。いや、科学的に正しいかは検証してないから知らないんだけど、リアリティと説得力を感じさせるだけの描写が為されている。そして、ここに描写されている人間の姿は、現代のコロナ騒ぎとも確実にリンクできるものと思う。
3.感想/評価(★の5段階)
★★★★★
うーんこれはスゴイ。
4.どのような人に推奨するか
このご時世ですので、万人が読んでどうぞ。