めたすらいむの舟

メタル/書評を通じて、ものを書く練習を行っています。原則平日朝更新予定。

湊かなえ / 贖罪

贖罪 (双葉文庫)

贖罪 (双葉文庫)

湊かなえ / 贖罪 のレビュー。

1.作品を選んだ理由

 『告白』『少女』…と読んで来ての、これ。

2.内容

 2012年双葉文庫より発刊。原作は2009年。娘を失った母親と、その娘と一緒にいて殺人犯を目撃した4人の少女たちにまつわる話。各人の一人称視点での独白形式で少しずつ事件の輪郭と謎が明かされていくわけだが。同作者だが当たり前だろうけど、書きぶりは結構『告白』と似通っている部分がある。「xxxxでした。(改行)しかしそうではなかったのです。」みたいな必殺パターンが、一度気になると結構目につくね。2章の真紀センセイパートなど、作者の思想なのかキャラの思いなのかわからないが社会の理不尽さに対する一刺しがあって、作品とは無関係に世間の息苦しさに対してちょっとしたカタルシスを齎しますな。イヤミス(イヤな気分になるミステリー)の旗手と言われるし、実際達成感や謎解きの爽快感みたいなものはないんだけど、この作品に限らず作品の読後感は言うほど悪くないんだなぁ。でも暗い。事件のせいなのか、そもそも閉鎖的な村のせいなのか、登場人物がみんな何かしらおかしい気がする  

3.感想/評価(★の5段階)

 ★★★--
 さらりと読める。楽しませてもらいました。

4.どのような人に推奨するか

 ジメジメとした暗い内省的ミステリーをご所望の方に。