エドガー・アラン・ポー / 黒猫・モルグ街の殺人
エドガー・アラン・ポー / 黒猫・モルグ街の殺人 をレビュー。
1.作品を選んだ理由
本屋でふと目に入って。ポーを読んだことが無かったのと、Iron MaidenのKillersに『Murders in the Rue Morgue』というそのものずばりな曲名があるので。
2.内容
本書は2006年に光文社古典新訳文庫からリリースされたもの。エドガー・アラン・ポーは19世紀前半に活躍した詩人・小説家で、本作では1840年前後に書かれた8編の怪奇的な短編集が納められている。解説にもある通り、結構書き方が特徴的で、イントロダクションとして一般論的な枕をひとしきり語った後に本題に入っていくという、落語的な構成となっているケースが多い。そういう意味で、小説よりエッセイ風な雰囲気も感じられる。前半をすっ飛ばして本編部分だけ読みたいと思ってしまうときもある。『モルグ街の殺人』はその面倒なイントロ部分を抜きにすれば、不可能犯罪に挑戦する探偵と、状況証拠を一つ一つ読み解き論理的に原因を導く様は、極めて推理小説的。なるほど確かに元祖と言われるだけある。
3.感想/評価(★の5段階)
★★★--
『モルグ街の殺人』はわかりやすい方。何が何だったのか、よくわからない話もある。
4.どのような人に推奨するか
怪奇的な短編小説を読みたい方へ。