Voivod / The Outer Limits
- アーティスト:Voivod
- 発売日: 1993/08/03
- メディア: CD
カナダのプログレッシブメタルバンド Voivod / The Outer Limitsをレビュー。
1.作品を選んだ理由
買ったのは大昔に中古で500円。久しぶりに聞いてみた。
2.内容
1993年リリースの7thフルで、MCA Recordsからのリリース。なんに使えばいいのかよくわからないが、3Dフィルムメガネが入っていたなぁ…。
初期はスラッシュメタルだったけど、この7thに至ってはスラッシュ要素は殆どなく、ストレートなヘヴィメタルあるいはハードロック的なサウンド。ストレートというのが正しいか分からないが…所謂テクニカル系のプログレッシブメタルとは全然違うという意味で。何が違うかというと、不協和音や浮遊感のあるコードを縦横無尽に駆使したヘンテコなギタリフですよ。宇宙をテーマにした楽曲で占められている(タイトルのOuterlimits…外側限界もそんな感じ)わけだが、その宇宙っぽさをリフをはじめとした演奏が雄弁に表現していると思う。もちろん変拍子や複雑な楽曲展開は多用されるが、彼らば別にテクニカルであることがアイデンティティではないのだ。
好きな曲。シンコペーションを多用したドライブ感を持つ眩惑的なリフを持つロック曲 "Moonbeam Rider"、クリーントーンと怪しいメロディで盛り上がる"Le Pont Noir"(楽曲後半の浮遊感を伴って疾走するパートが最高)、7拍子のとぼけたヘンテコなリフが頭に残る"The Lost Machine"、コロコロと展開を変えながらも宇宙ポさ満点の大曲 "Jack Luminous"…特に5:26~の妖しいリフが非常に素晴らしい。これは実にイヤーワームになる。
3.感想/評価(★の5段階)
★★★★★
これはねぇ、スゴイですよ。自分はこの作品からVoivodに入ったので、そもそもスラッシュバンドと思っていない。
4.どのような人に推奨するか
スラッシュ要素は期待してはダメ(ボーカルはスラッシュ由来を思わせる、あまり歌い上げない感じだけど)。リフや展開は天才的。不協和音やプログレッシブメタルが好きな方へ。