めたすらいむの舟

メタル/書評を通じて、ものを書く練習を行っています。原則平日朝更新予定。なお、推理\ミステリ小説のネタバレは書きません。

岡村浩嗣 / ジムに通う人の栄養学

ジムに通う人の栄養学 (ブルーバックス)

ジムに通う人の栄養学 (ブルーバックス)

岡村浩嗣 / ジムに通う人の栄養学 のレビューです。

1.作品を選んだ理由

 本屋のBlueBacksコーナーで見かけた。ジムに通う人なので買ってみた。

2.内容

 2013年に講談社ブルーバックスからリリース。ブルーバックスらしく、科学的見地に基づき化学式や実験結果などを参照したやや固めの論述展開が為される。体組成とエネルギー、食事の関係性を説いたもので、ジムで重いバーベルを持ち上げるタイプの筋トレ好きが知りたい食事のことが書いてあるわけではない。
 炭水化物・脂質・たんぱく質が何で、それぞれが1g当たり何kcalで、一日の必要エネルギー量と摂取カロリーのバランスによって体重の増減が決まる…と言った基本中の基本は当然載っているが、そういった基本を既に押さえている方にはあまり有用な情報はないかもしれない。帯タタキや書籍背面の概要からは「プロテインは必要ない」を強調している感が伝わるが、「バランスの良い食事で十分なたんぱく質が得られていれば(この本でいうところの、主食:主菜:副菜=3:1:2が守られていれば)、追加のプロテインは必要ない」という話や、たんぱく質の適正量(目安は体重×1g、体重×1.7g~になってくると筋肉にならずただ消費される割合が増える)といった話は、これまで自分がWeb等で調べてきた内容と大きくずれるものではない。サプリメントの類も同様で、バランスの良い食事から栄養素が得られていれば不要と言う論調。
 ただ、じゃあそのバランスの良い食事って何さ、をこの本から導くのは難しいように思う。貧相な食生活をしているとたんぱく質やミクロ栄養素は不足しがちなのは体験としてある。その解決策がバランスの良い食事というのは極めて真っ当だし間違ってはいないのだが…。運動後の食事は鍋がイイ、ってちょっと雑な気が。

3.感想/評価(★の5段階)

 ★★---
 あまり期待した内容ではなかった。栄養学としての内容は参考になったかな。

4.どのような人に推奨するか

 筋トレやこれに類する運動をこれから始めようとする、あるいは始めたライトユーザー向けと思います。