体験記:おかえり「美しき明治」(府中市美術館)
体験記シリーズ。「おかえり「美しき明治」」に行きました。
1.鑑賞のきっかけ
地元の美術館だから内容に関わらず行こうと思っているのです。あと、往訪日には講演会をやっていたというのもポイント。
2.内容
先に講演会の方に参加。東京文化財研究所副所長 山梨さんによる「明治期における日英画家の交流について」をテーマとして90分ほどの公演。感想としては、「ワイみたいな素人が聞くにはレベル高くないっすか?」です。影響源や交流のあった画家には、同時代(より少し前)に隆盛したフランスのバルビゾン派(バルビゾン村に住み着いて自然を描くことに拘った一派)だったり、ラファエル前派(ルネサンス時代のラファエルを基本として自然をありのままにとらえようとした一派)だったりが、当然のように登場してくる。自分は偶々両テーマの企画展に行ってたからかろうじて理解できたものの、そうでなければ何が何だかわからなかったと思う。建築の観点では、日本に英国式建築を持ち込んだジョサイア・コンドルの話があったり、特に外国人には日光に人気があり、東照宮・陽明門をテーマとした作品が紹介された。
うむ、大学の講義レベル。妻は美術を専門でやってたので非常に興味深く聞いていたようだ。私も面白く聞けたが、難しかった。隣のおじさんは寝てた…
その後企画展へ。英国の画家が描いた明治期の日本。知ってる作品・作家とかは全然なかったんだけど、講演会の内容を念頭に置くと、展示されている絵の色遣いや光の表現・光源の置き方・遠近法に、確かにバルビゾン派やラファエル前派(ターナーあたり)の筆致を感じ取ることが出来た。そもそもテーマに自然が多かったね。人間が描かれないわけではないんだけど、自然の中の人間という感じがあって非常に綺麗だった。あと、やはり日本の風景だったり服装だったりが描かれているのは、親近感が持てる。
あ、ジョルジュ・ビゴーは知ってたよ。みんなも教科用図書で日中露が釣りをしているあの絵、見たことあるんじゃないかしら。あの人、風刺画だけじゃなく油絵とかも描いてたんすね。
3.感想/評価(★の5段階)
★★★★ー
講演会込みの評価。ありがとうございます。
4.どのような人に推奨するか
英国好き、印象派好きは行けば楽しめると思うぞい。
Ex.ギャラリー
ポスター(美術館前)