めたすらいむの舟

メタル/書評を通じて、ものを書く練習を行っています。原則平日朝更新予定。なお、推理\ミステリ小説のネタバレは書きません。

1349 / Massive Cauldron Of Chaos

Massive Cauldron of Chaos

Massive Cauldron of Chaos

ノルウェーのブラック/スラッシュメタルバンド1349のMassive Cauldron Of Chaosをレビュー。

1.作品を選んだ理由

 1349紹介の続き。5th "Demonoir"は持ってないのでスキップ。なんか2019年になって新譜出ているらしいですね、買わないと。

2.内容

 2014年リリースの6thフル、Seasons of Mistから。なんかいろんなバージョンがあるらしいが、手持ちのものは10曲目にPossessedのカバー『The Heretic』が収録されている。

 1349 is Backな作品。4th-5thでのスローでアンビエントな要素はさっぱりなくなり、1曲目から高速でスラッシーな曲が並ぶ。なのだが、荒々しかった1st~3rdとは異なり、サウンドは全体的に残響音が少ないというか、小綺麗にまとまった雰囲気になっている。ギターはささくれだったような高音の強いサウンドではなく、比較的刻みに芯のあるスラッシュ風サウンド。手数足数が多く暴れまわるドラムが大いに復活しているが、こちらもさっぱりとクリアな録音になっている。スネアとバスドラがうるさくない。1stあたりの「シパパパパパ」という擬音を当てたくなるようなサウンドではなく、こちらもオールドスクールなスラッシュ風というか、重心低めのドタドタした音になっている。

 パート1つ1つを見ると、和音やトレモロリフの使い方にブラックメタル味を感じるんだが、全体としてはやや刻みの印象が強く残るかな。ギターソロや単音ギターメロディが曲中のそこかしこで聞かれるようになったのも、その印象の変化に買っている。そんな流れにあって、Possessedのカバーは結構違和感なくハマっているように思える。原曲聞いたことないからかもしれないけど。

3.感想/評価(★の5段階)

 ★★★★-
 リフも攻撃性も高くて、とても良い。思い入れ補正で★4なんだが、クオリティ高い。

4.どのような人に推奨するか

 1st~3rdのファンに推奨できるサウンドに戻った。ブラックメタル度は下がったというか、ブラックスラッシュなサウンド。ブラストがクソ速いAura Noirだと思って聞いてみるとかどうでしょうか。