めたすらいむの舟

メタル/書評を通じて、ものを書く練習を行っています。原則平日朝更新予定。なお、推理\ミステリ小説のネタバレは書きません。

Sarcófago / Hate

Hate

Hate

ブラジルのブラック/デス/スラッシュメタルバンド SarcófagoのHateをレビュー。

1.作品を選んだ理由

 Sarcofago気に入ったのでこれも買ったよ。

2.内容

 1994年リリースの3rd。2005年Greyhaze Recordsからのリマスター再発版。Wagner[Vo, GT]とGerald[Ba]は継続しているが、ドラムはついにドラムマシンになってしまったようだ。
 ドラムがマシンであることによる変化がやはり大きいか。カチカチとした均一な打音による正確なツーバス連打やブラストビートは、EP以前のドタドタしたドラムとは全く印象を異にする。逆に言うとそれ以外は前作でデスメタルに接近した音楽性の延長線上にあるもの。
 ただし、前作のDeathっぽいソロやメロディ感は減退し、よりストレートなブルータリティを披露しているように思う。一方でリフはスラッシュ的な鋭さに寄ったかもしれず、硬質なサウンドで無慈悲にガツガツ刻んでいくデス/スラッシュ作品になっております。#5 "Orgy of Files"でMetallicaの”The Thing that should nou be"っぽいリフを持つゆっくり引きずるようなヘヴィ曲が聞けるよ。ラストは、#10"The Beggar's Uprising"ではヤケクソみたいなドラムの連打が聞けるSE的な楽曲でクローズ。

3.感想/評価(★の5段階)

 ★★★★-
 私はドラムがマシンなのは気にしないので、オッケーです。

4.どのような人に推奨するか

 ドラムマシンを気にしない人で、デスラッシュ的な音が好きな人。初期Sarcofagoが好きな人に勧めるサウンドではなくなっている。