Sarcófago / The Laws of Scourge
- アーティスト: Sarcófago
- 出版社/メーカー: Greyhaze Records
- 発売日: 2014/08/12
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ブラジルのブラック/デス/スラッシュメタルバンド SarcófagoのThe Laws of Scourgeをレビュー。
1.作品を選んだ理由
1st, EPときてこのバンドがお気に入りになっていたので、これも入手したよ。
2.内容
1991年リリースの2nd。Greyhaze Recordsからの再発版。Wagner[Vo, GT]とGerald[Ba]以外のメンバーはまた変わっている。
EPもすでに1stから変質していたが、この2ndはさらに大きく変化した。サウンドは端的にいって、よりデスメタルっぽく硬質なものになっている。デスメタルといっても、スラッシュメタルの延長戦上にあったごく初期のデスメタルであって、不協和音的な刻みリフの多用・邪悪なギターメロディやギターソロの増加・複雑なテンポチェンジといった種々の要素は、デスメタル黎明期の代表格"Death"のようでもある。ボーカルもちょっとそんな感じがする。Deathはブラストビートを基本的に使わなかったと思うが、このアルバムではブラストビートはそこそこ使われている。
#6 "The Black Vomit"は#9 "Crash, Kill, Destroy"なんかは初期っぽい突撃曲と言える(例の素っ頓狂なハイトーンシャウトが聞けるのは嬉しい)。#3 "Midnight Queen"や#8 "Little Julie"ではクリーントーンやシンセサイザーを交えたイントロから始まるミドル~スローな曲が配されている。前のめりで破壊的な勢いがやや失われ、その分曲の構築性やリフのバリエーションで魅せるデスメタルサウンドとなっている印象。
3.感想/評価(★の5段階)
★★★★-
Sarcofagのカタログとして見ると音楽性が結構違ってきているが、単品で見たときにはいい曲とリフが入った初期デスメタルとして高評価できるもの。
4.どのような人に推奨するか
Deathのような初期デスメタルが好きな人に推奨できるサウンドになっている。1st "I.N.R.I"やデモ集を聞いてアンダーグラウンド性にほれ込んだ人にはちょっと違うかもしれない。EP "Rotting"の方向性が気に入った人は、このサウンドも行けると思う。