体験記:横山 宏のマシーネンクリーガー展(八王子夢美術館)
体験記シリーズ。「横山 宏のマシーネンクリーガー展」に行きました。
1.鑑賞のきっかけ
23区エリアに行くのに飽きた&めんどくさいので、近場にある八王子美術館に行ってみようとおもった、それだけ。展示の内容はなんにも知らなかった。
2.内容
JR八王子/京王八王子駅からしばらく歩いた先にある美術館。まさしくローカル美術館といった感じで、美術館専用の建物ではなく、一角が展示室になっているというもの。
横山宏は北九州出身のイラストレーター・造形師。第四次世界大戦後、荒廃した29世紀という未来で繰り広げる宇宙戦争を描いたSF作品「マシーネンクリーガー(独語で"機械の戦士")」という作品で1980年代前半に人気を博す。ポイントは、月刊誌で氏がオリジナルの造型とストーリーを、ジオラマ写真と小説文で展開するというスタイル。これを月刊誌でやっていたとは、物凄いクリエイティビティだ。
とにかく緻密でリアリティの感じられる世界観と機械の造型に感動した。空想上の物体のはずなのに、今にも動き出しそうなというか、実際に機械工学的にも動くんじゃないかと思わせるような詳細までこだわった描写。永い戦争を感じさせるウェザリング(汚し)。どことなく「生き物」味があるのは、丸っこく曲線的なデザインによる部分もあるかもしれない。
あとわかったけど、自分は「機械生命体」みたいな概念に弱い。いや、このマシーネンクリーガーでは、あくまでこの機械たちは「道具」だと思うんだけど、同展示内にあった「竜の時代」の作品はまさしく機械生命体という感じだった。PS4ゲーム「Nier:Automata」とか超大好きなんだが、あれは自我を持った機械生命体の生き方や苦悩みたいなものを感じられて悲しみを覚える。
フロアはそんなに広くなく、入場料も700円と安い。図録(パンフレット的な小冊子、1,500円)とプラモデルが入ったカプセルトイも買ったよ。写真撮影はALL自由だったので、写真撮っている人がたくさんいた。
しかし、アニメや漫画のような大規模媒体とのメディアミックスもされないまま造型の魅力でカルト的な人気を30年保持し続けているというのは、とんでもないですな。
3.感想/評価(★の5段階)
★★★★★
思いがけず感動した。スゴイ。
4.どのような人に推奨するか
氏のファンでなくても、ガンダムとかマクロスとかのロボットアニメが好きな方向けならきっと共感するものがあると思う。そうでなくても、単純に空想機械の美しいモデリングを楽しむだけでも良いと思う。
Ex.ギャラリー
入口
このディテール感よ
イラストも雰囲気がある
AFS(Armored Fighting Suit)
機械生命体くん…(;ω;)