めたすらいむの舟

メタル/書評を通じて、ものを書く練習を行っています。原則平日朝更新予定。なお、推理\ミステリ小説のネタバレは書きません。

体験記:生誕90周年記念 手塚治虫展(茨城県近代美術館)

体験記シリーズ。「生誕90周年記念 手塚治虫展」に行きました。

1.鑑賞のきっかけ

 茨城県に旅行に行ったので、近くにある美術館に行ってみようと思い。企画展自体を目的にしていった訳ではないのだが、結果的には大変楽しめた。

2.内容

 茨城県水戸市にある美術館で駅から歩ける好立地。漫画家:手塚治虫の誕生から漫画家を志すきっかけ、デビュー~種々の漫画作品と生原稿、アニメーションへの夢と虫プロの設立、氏の愛用品など、網羅的な展示になっている。
 作品「陽だまりの樹」に登場する手塚良庵の父・良仙が常陸府中藩の藩医であったことから、茨城ゆかりの作品として「陽だまりの樹」が特別にフォーカスされている、ということだが、この作品は読んだことないんだなぁ。フォーカスと言いつつも、企画展の一角(1/10くらい)が割かれているくらい。全体的にフロアが広く取られていて、展示がとても見やすかった。これは評価ポイント。
 しかし、今更ながら、治虫氏のアイデアと創作意欲に圧倒される。パネルの説明にあった、「漫画に映画的手法を取り込み、ストーリー漫画を作った」のところなんて、本当に革命的だったんだなと感じさせる。また、各作品の原画等もただ展示するのではなく、ひとつひとつに付けられたキャプションや治虫氏の言葉(作品に込めたメッセージ)などから作品への思いを感じ取ることができ、非常に良い。自身が作品としてちゃんと読んだことがあるのは一部の短編と、長期連載作品では『ブラックジャック』くらいだったのだが、他の作品を読んでみたいと強く思った。まずは『火の鳥』かな。

 企画展のチケットで入れる常設展では、主に茨城県にゆかりのある日本画家の作品を展示していた。その他私でも名前を知っている画家として、横山大観菱田春草の作品、外国人画家では印象派ピサロやモネの作品があった。折よく解説員によるミニガイドもあり、短い時間ではあったが理解が深まった。
 あと、併設のレストランは、値段も味も結構良い!キーマカレーハンバーガー食べた。これもおススメ。近くに食事できるところもないしね。

3.感想/評価(★の5段階)

 ★★★★★
 よい美術館。980円でこれだけ見れるなら満足でしょう。

4.どのような人に推奨するか

 作品を大して読んだことがない私でも、治虫氏のキャラクター・人生・作品への思いを追うことで楽しめた。治虫氏のファンでなくても、漫画ファンならば行ってみよう。

Ex.ギャラリー

外観

撮影可能な展示品1

撮影可能な展示品2

レストラン!