体験記:ラファエル前派の軌跡展(三菱一号館美術館)
体験記シリーズ。三菱一号館美術館「ラファエル前派の軌跡展」に行きました。
1.鑑賞のきっかけ
GW10連休の美術館目標の1つ。ル・コルビュジエ展を見た後にその場の勢いではしごした
2.内容
ラファエルはルネサンス期(15世紀頃)に活躍した芸術家の一人。一方このラファエル前派という派閥は19世紀後半にイギリスで興ったもの。
この活動は、端的に言ってブラックメタルの興りに近いものがあると勝手に捉えていて、当時流行しているものに対するカウンターカルチャーとして発生している。Tシャツ短パンでデスメタルを歌う連中に反旗し、Venom/Sodom等の初期スラッシュメタルに回帰しようとした2nd Wave ブラックメタルと同じように、彼らはずっと昔の自然をありのまま捉えるラファエル以前への回帰を標榜した。
イギリスの画家はあまり取りざたされないイメージがあるが…。メインで展示されていたもので印象に残っているのは、やはりロセッティとミレイかな。
ダンテ・ガブリエル・ロセッティはほんわかと柔らかく繊細な描写ながら、力強い(ゴツい)美女の絵が多い。あと、イニシャルであるD/G/Rを組み合わせたサインがセンスフルだと思った。
ジョン・エヴァレットミレイは、とにかく女の子がカワイイ(キャッチコピーが「美しい、だけじゃない」なのにこんな感想で申し訳ないが)。離婚状を受け取った女子みたいな絵がなんとも良かった。有名なオフィーリア(シェイクスピアのハムレットに登場する姫)も見たかったが、さすがになかった。ほとんどの作品で撮影OKだったのも嬉しい。
東京駅すぐそばにあるジョサイア・コンドル設計による建物もロンドン風の豪奢な雰囲気で美しい。午前中に行った国立西洋美術館の無機質で合理性を追求した建築とは真逆の印象。常設展はなく企画展のみということだが、次の展示も行ってみたい。
3.感想/評価(★の5段階)
★★★★★
思い付きで行ったけどめちゃ良かった。ミレイとロセッティは収穫だな。
4.どのような人に推奨するか
イギリスの画家が好きあるいは興味がある人かな。単純に美しい絵が好きでもいいと思う。
Ex.ギャラリー
記念撮影用のオブジェクト
外観
ロセッティの絵画とサイン
可愛いが悲しげなミレイの絵