めたすらいむの舟

メタル/書評を通じて、ものを書く練習を行っています。原則平日朝更新予定。なお、推理\ミステリ小説のネタバレは書きません。

体験記:シャルル=フランソワ・ドービニー展 バルビゾン派から印象派への架け橋(損保ジャパン日本興亜美術館)

体験記シリーズ。損保ジャパン日本興亜美術館の「ドービニー展」に行きました。
2019年春の企画展です。

1.鑑賞のきっかけ

 GW10連休は5つは美術館を回ろうという目標を立てており、その2つ目。まあ印象派ならなんとなくわかるだろうと。

2.内容

 シャルル=フランソワ・ドービニーは1817年生まれのフランスの画家。国内での本格的な展覧会は今回が初らしい。ドービニーは時期的には印象派の初期に属するらしい。印象派が深まってくると、よりイメージ重視で表現としては輪郭がぼやけた見た目の絵画が増える気がするが、ドービニーは風景を写実的にとらえつつ水や木々を美しく描写していて、単純に「綺麗だなー」と思いたくなる風景画が多い。
 バルビゾン派とは、フランス中部のバルビゾン村というところに住み着いて風光明媚な景色を描いた画家の一派を指すようである。ドービニーはアトリエを持つ船「ボタン号」を購入し、その船で川下りをしながら絵をかいていたといい、その時期と思われる作品は沢山あった。また、息子さんのカールも絵描きをやっていた、なんてところから、何となく裕福な生まれでお金にはそんなに苦労しなかったのだろうか…という印象を持つ。違ったらごめんなさい。1857年にフランスの最高勲章レジオンドヌールを授与されている。
 個人的には、1960年頃の作品がタッチが緻密で水の表現も美しくて好き。

 美術館常設のアイテムとして、ゴッホの「ひまわり」、セザンヌの「リンゴとナプキン(静物)」、ゴーギャンの「並木道、アルル」、東郷青児の諸作品があった。美術館はビルの高層階にあり、広くはない。新宿駅から雨に濡れず地下通路のみで到着できるアクセスの良さ魅力的。2020年に向け増築改修中。

3.感想/評価(★の5段階)

 ★★★★-
 小さくて狭いところだけど、アクセスと人の少なさで高評価。次の企画展があったら行こうと思うし、改築後も興味あります。

4.どのような人に推奨するか

 印象派好きな人かなー。綺麗な風景画が好きな人にはハマる画家だと思います。

Ex.ギャラリー

ポスター。美術館内で唯一撮影可能。

こんな感じの高層階