合山究 / 故事成語
- 作者: 合山究
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 1991/11
- メディア: 新書
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合山究 / 故事成語 のレビューです。
1.作品を選んだ理由
妻が図書館から借りてきたシリーズ。
2.内容
1991年作。故事成語…中国には故事を含まない成語がないので単に成語と呼ばれる…は長い歴史の中で様々な人に共感され、だからこそ成語として今に至るまで残っている。そんな成語について、出典・意味・成立背景を詳細に教えてくれる本。文体はやや固めでキャッチーさは低い。故事を例に世相や現代日本の風潮についてややネガティブなコメントしている箇所が見当たるが、バブル崩壊とか湾岸戦争があった時期だからなのだろうか。
読んでいるとその出典は紀元前が相当に多く、孔子・老子等の儒家、春秋戦国の「史記」「呂氏春秋」や前漢あたりだけでかなりの数を占める。流石の歴史の長さである。紀元後は三国志、晋魏隋唐宋のあたりになってくると詩に由来するものが多くなる。出店が判るのはいいね。値千金って、宋の蘇軾さん(トンポーロウの人)だったのだね。
取り上げられている成語は60件くらい。知っていたのは三分の一くらい…。全然知らない成語も「~というときに使われ有名である」みたいなこと書かれていた。知らなくても文章から意味を類推できるものもあり、一方でそこそこ知っているものも出典と由来をキチンと知っていたわけではないので、大変勉強になった。史書や詩の引用はやや飛ばして読んだ。すみません。
3.感想/評価(★の5段階)
★★★--
坐擁百城=汗牛充棟=本がいっぱいあること。桃李もの言われども下自ずから路を成す=人となりがよければ宣伝せずとも慕う人が現れる。頑張ります。
4.どのような人に推奨するか
ちょっと難しめの故事成語が入っていますので、興味がある人どうぞ。