めたすらいむの舟

メタル/書評を通じて、ものを書く練習を行っています。原則平日朝更新予定。なお、推理\ミステリ小説のネタバレは書きません。

Blasphemer / Ritual Theophagy

Ritual Theophagy

Ritual Theophagy

イタリアのデスメタルバンド BlasphemerのRitual Theophagyをレビュー。

1.作品を選んだ理由

 1stと一緒に購入。最初に表ジャケット見たときは小汚いベスチャルブラックかと思ったが、裏ジャケ見たら腕組み&煽り気味の典型的デスメタラーのメンバ写真で草。

2.内容

 2016年2ndフル、前作に続いてComatose Musicからのリリース。メンバーはちょっと変わっているが、基本的に1stの顔ぶれ。ドラマーがクレジットされておらず3人(The Unholy Trinity)ということになっている。
 前作ではオールドスクールな感触を感じたのだが、今回は細かいフレーズと不協和音なハーモニーがちょっと増えてテクニカル方面に近づいた印象がある。高速ブラストを中心とした音の詰め込み具合は前作譲りで、総論としてはテクニカル・ブルータルデスメタルの範疇にある音楽であることに変わりはない。サンプリング・SEが多めなのも、1曲1曲のランニングタイムが短め(2~3分)なのも相変わらず。
 ただ、どす黒いジャケットから想像するような荒々しいイメージからは遠く、前作と比較してもスッキリくっきりとクリアなテクデスっぽい音作りになっていると思う。よく言えばクリアだが、悪く言えば小ぢんまりとしている。メタルとしてのエキサイトメントは1stの方が強いと感じた。

3.感想/評価(★の5段階)

 ★★★★-
 比較しちゃうと、ブルデス成分が強かった1stの方が好きかな。

4.どのような人に推奨するか

 前作よりテクデス寄りなので、1stのブルータルデス成分に惹かれていた人には合わない可能性あり。別に悪い作品ではないです。