めたすらいむの舟

メタル/書評を通じて、ものを書く練習を行っています。原則平日朝更新予定。なお、推理\ミステリ小説のネタバレは書きません。

Wintersun / (self-titled)

Wintersun

Wintersun

フィンランドメロディックデスメタルWintersunのセルフタイトルアルバムをレビューです。

1.作品を選んだ理由

 昔からご高名は兼ねがね聞いていたが、そもそもメロデスあまり聞かないし機会がなかった。新宿ディスクユニオンで見かけてなんとなく購入。

2.内容

 2004年リリースの1stで、EnsiferumにいたJari Maaenpaaが、サポートのKai Hafto[dr]のみを迎え、それ以外はすべて自身の手で作り上げた実質ソロアルバム。Nuclear Blastより。なお、Ensiferumは聞いたことないです。
 端的に言って、良質なメロディーに溢れたメロディックデス・フォークメタル。疾走曲は同郷で言えばKalmahやChildren of Bodomの1stっぽい雰囲気で、細かく刻みトレモロするギターに、キラキラしたストリングス、クラシカルなギターソロやブラストビートはまさしくそんな感じ。一方ミドルテンポの曲ではもっと郷愁感のあるフレーズが展開され、個人的にはBorknagarを想起する。シンセサイザーのキラキラ感は、部分的にArcturusの1stのようでもある。デスヴォイス、朗々と歌うクリーンヴォイス、やや歪んだハイトーンなどと様々な顔を見せるボーカルも、それら2バンドの雰囲気に近いものを感じる。
 サウンドは低音に寄りすぎず固くなりすぎずの生っぽさを残したもので、ギターフレーズと各種メロディがよく聞き取れる好バランス。

3.感想/評価(★の5段階)

 ★★★★★
 総じて曲が良い。これは名盤と言われるのもわかる。なお、比較対象に挙げたArcturusの1stも私は大好きです。

4.どのような人に推奨するか

 フォーキーなメロディックデス、キラキラシンセサイザーが好きな人は是非聞きましょう。全部疾走曲じゃないとダメな人には推奨しないですが。