めたすらいむの舟

メタル/書評を通じて、ものを書く練習を行っています。原則平日朝更新予定。なお、推理\ミステリ小説のネタバレは書きません。

The Crown / Crowned In Terror

CROWNED IN TERROR

CROWNED IN TERROR

スウェーデンのメロディックデス/スラッシュメタル The Crown / Crowned In Terror をレビュー。

1.作品を選んだ理由

 先に7th(再録版)を買っていて、しばらく買う気しなかったのだが…7th購入から5年後くらいにふと思って購入(Amazon履歴より判明)

2.内容

 2002年リリースの5thだが、前作まででボーカルを担当していたJohan Lindstrand[Vo]が脱退し、At The Gatesなどで知られるTomas Lindberg[Vo]が加入して制作された。
 楽曲自体は7thでの紹介の通り、デスメタル感のやや強まった爆走デスラッシュであり4thの延長である。7thと聞き比べると、前のめりなドライブ感よりもカッチリとした整合性・タイトさが強調されている。高音で喚くタイプのTomasのボーカルスタイルの違いも相まって、よりデスメタル度が高く感じられる。
 曲のアレンジ自体はほぼ一緒(7thではクリーンボイスがあった#5が、こちらはデスボイス一辺倒などの違いはある)であるものの、音質と演奏によって結構印象が異なるアルバムになっている。好きなら聞き比べる価値はあると思う。

3.感想/評価(★の5段階)

 ★★★★★
 別に出来は全然悪くないのに、割とすぐに出戻りのJohanと再録しちゃうのは、ちょっとTomasにかわいそうな気がする。Johanへの思い入れ補正を抜けば、こっちの方がイイまである。

4.どのような人に推奨するか

 7thが出ている今、バンドの作品としては基本的には7thを買えばいい話ではあるので、こちらを敢えて購入するかというと微妙なところ。4th、6th-7thの解散前の名作を聞いて、さらに彼らのカタログを聞いてみたい!となった人、あるいはTomas LindbergとThe Crownのコラボレーションに興味がある人はどうぞ。