めたすらいむの舟

メタル/書評を通じて、ものを書く練習を行っています。原則平日朝更新予定。なお、推理\ミステリ小説のネタバレは書きません。

熊倉 功夫, 江原 絢子 / 和食とは何か

和食とは何か (和食文化ブックレット1)

和食とは何か (和食文化ブックレット1)

熊倉 功夫, 江原 絢子 / 和食とは何か のレビューです。

1.作品を選んだ理由

 妻が図書館から借りてきたシリーズです。

2.内容

 2015年作。2013年、日本の「和食」がUNESCOの無形文化遺産に登録された。この申請に必要な提案文書に書かれるべき内容やその検討過程をテーマとして、登録する無形文化の内容、担い手、特徴、区分などを説明しながら、ややもするとあいまいな「和食」の定義を提示してくれる。
 UNESCO上の登録内容は「正月を例として」となっており、お屠蘇・お雑煮・お節料理をベースと日本人がどのようなシーン・位置づけで食すか、どのような意味づけと歴史があり保護すべき対象であるか、ということを説明する。本書はこれだけにとどまらず、洋食の影響を踏まえた和食の変遷、食器、食材、調理方法等なども概略的に扱う。ページ数も100ページ弱と薄めであり、「和食とは」の文化的な定義を説明してくれる手に取りやすい本であることは間違いない。

3.感想/評価(★の5段階)

 ★★★--
 UNESCOへの登録内容と、その内容が正月料理を基本としていることを知れた。やや斜め読みしたけど、いい本だと思う。

4.どのような人に推奨するか

 「和食」とは何か、どういった経緯でUNESCO登録されたか知りたい人に。