めたすらいむの舟

メタル/書評を通じて、ものを書く練習を行っています。原則平日朝更新予定。なお、推理\ミステリ小説のネタバレは書きません。

The Crown / Deathrace King

Deathrace King

Deathrace King

スウェーデンのメロディックデス/スラッシュメタル The Crown / Deathrace Kingをレビュー。

1.作品を選んだ理由

 デスラッシュの名盤とされ、ジャンル入門の最初に入手したもの。

2.内容

 2000年リリースの4th。Metal Bladeから。3rdまでの爆走ぶりとスラッシュリフはそのままに、大きく変わった点が2点。

  • 分厚く重く固いサウンドプロダクション。
     ギターは刻みの一音一音がずっしりと響き、ドラムは硬質でやや機械的に。Fredrik Nordstromのミックス・プロデュース。彼は2000年前後の名作によく関わっていたイメージがある。
  • ロックンロール由来のドライブ感の増加。
     過去作でも見られていたロックンロール成分が大幅増加。リフによるメロディ要素は減退し(リードフレーズとしてのギターメロディはあるが)、ノリのよいキャッチーな感覚が増強された。 ボーカル面もドスの聴いた粗野なデスヴォイスは前作譲りながら、タイトル連呼系のコーラスが配された曲が多いのが特徴で、やはり聞きやすくなっている。

 全曲個性が合って素晴らしいが、#1, #2, #6, #8, #10, #11あたりは個人的に出色。一気に聞きとおせる超ハイテンションなアルバムです。

3.感想/評価(★の5段階)

 ★★★★★
 これは文句なしに素晴らしいでしょ。彼らのカタログの中でも一番思い入れがある。ギターを弾きたくなる(というか、#2は実際コピーしたりした)

4.どのような人に推奨するか

 勢いとスピード感たっぷりのキャッチーなリフが満載のスラッシュ/デスメタル。激しい音楽が聴ける人であれば、もう全員にお勧めしたい。名作。