魚住 和晃、櫻あおい / マンガ 「書」の歴史と名作手本―王羲之と顔真卿
マンガ 「書」の歴史と名作手本―王羲之と顔真卿 (講談社+α文庫)
- 作者: 魚住和晃,櫻あおい
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2009/12/21
- メディア: 文庫
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魚住 和晃、櫻あおい / マンガ 「書」の歴史と名作手本―王羲之と顔真卿のレビューです。
1.作品を選んだ理由
この展覧会に行くにあたって、購入。顔真卿の祭姪文稿の真筆が日本に初上陸とのことで、結構な人が展覧会にはいっていたようです。
なぜ顔真卿に興味を持ったかというと、それはQuizKnockのトリオ神経衰弱だったりするわけだが。これは奇跡的な面白さがある。
2.あらすじ(内容)
2009年作。中国史における書の歴史、ひいては文字の歴史を平易に解説してくれる入門本。殷王朝の骨に刻まれた甲骨文字から始まり、唐代あたりまでの書家がテーマ。また、骨・秘文・木簡・紙などといった媒体の変遷と、媒体に応じた書・書体についても触れられている。
当時の書は単なる芸術でもただの記録媒体でもなく、役人の一教養という位置づけでもあったので、取り扱うメンバーは大抵役人としての側面を持っている。その為、書家の人生を語るうえで必ず出てくる当時の政治・政変についても時代に沿って出てきており、巻末の年表も併せてざっくりとした中国史前半の振り返りにもよいかと。漫画部分はおまけ感がつよい(漫画を除いても写真やイラスト、書の図などはふんだんに盛り込まれている)が、キャッチーな本にすることに一役は買っているかと。
3.感想/評価
★★★★-
北魏楷書の造像記に見られる力強い字と、猪遂良の雁塔聖教序なんかが好きですね。
4.どのような人に推奨するか
まあ、中国史や書道に興味がある方ですな。