Goat Semen / Ego Sum Satana
ペルーのブラック/デスメタル Goat Semen / Ego Sum Satanaをレビュー。
1.作品を選んだ理由
War/Bestial系に興味を持ったきっかけが、彼らのWarfare Noiseという曲だったと思う。この曲のカッコよさに感動して、このアルバムを買い求めた。Hells Headbangers盤。
2.内容
2015年リリース、現時点で唯一のフルアルバム。結成は2000年にまでさかのぼる。この1stまではSplitやライブアルバムのリリースのみだったようだ。
音楽的には、Sarcofagoの正統進化版といったところ。初期Sodomや初期Sepultura的な汚いスラッシュに由来する邪悪な高速リフ、ツービートやブラストビートを駆使した疾走感のあるリズムと曲調、地獄からの呼び声のような喚きデスヴォイス、偶に見せるハイトーンシャウト。攻撃的でハイスピードな印象を保ちつつも、リズムや曲展開は結構凝っていて、あまり一本に感じるところはない。10:33の長尺曲(#8)のみ、低速でじわじわとした展開を見せるドゥームデス的な曲であるが、それ以外は基本的に高速ですっ飛ばす全9曲38分は非常に気持ちがいい。
音質は加工感のない生の迫力があり荒々しいが、この手の音楽にしては非常にバランス良好でボーカル・ドラム・ギター・ベースが良く分離して聞こえてくる音になっており、演奏もうまいので何をやっているかわかりやすい(あくまでウォーブラック基準で良いという話なので、近代的な音は期待しないこと)。純粋にエクストリーム音楽としてのカッコよさを体感できるようになっている。
3.感想/評価(★の5段階評価)
★★★★★
やっぱ#4 Warfare Noiseのハイトーンシャウトですわ。「↓わー↑ふぁーーー!」。これ最高。
4.作品をどのような人に推奨するか
War/Bestialに興味のある人、汚くて邪悪で勢いのあるエクストリームメタルが好きな人は是非買いましょう。